吠える犬のしつけで無視をしたのに効果がない理由

犬が吠える時は無視をしましょうというのは多くのしつけのハウツー本にも書かれていて、とてもメジャーなおしおきであると同時に、要求吠えにもとても効果のあるしつけです。

それは群れで生活をしてきた犬にとって、無視をされることが一番、嫌なことだからですですし、吠えても要求は叶えられないと犬が学び吠えなくなるからです。

しかし、一方で、効果がないと感じている飼い主がいるのも事実です。

何故なのでしょうか?

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吠える犬に無視が効果がない理由

犬がリーダーとなっているもしくは甘やかし過ぎ

犬がリーダーとなっている場合、仲間である飼い主に言うことを聞かせるために吠えますし、縄張りに何かが来た時も吠えます。

この何かというのは、家の敷地を走る猫か何かの場合もあります。

目には見えなくても、犬は聴覚により侵入者に気付いているのです。

人間は犬の尊敬出来るリーダーに従うという習性を利用して飼育しているので、この場合、犬の言うことを聞かない飼い主が悪いです。

犬は群れのリーダーになるという権勢本能とリーダーに従うという服従本能を持っています。

権勢本能が高まると、要求吠えをする以外にも、噛むことで人間を従わせようとする権勢症候群と呼ばれる状態になってしまいます。

症候群とはなっていますが、犬の世界では正常な状態なので病気ではありません。

犬がリーダーになっている場合、無駄吠えの対策をしても効果がないことが多いです。

犬が吠えるのを防ぎたい気持ちは分かりますが、まずは悪化を防ぐために、飼い主がリーダーになるところからしつけをやり直してください。

権勢本能や服従本能という言葉で言われてもなんかよく分からないという場合は、親が甘やかし過ぎて、親ですら手をつけられない人間のわがままな子供を思い浮かべて下さい。

飼い主が犬を甘やかした結果、同じような状態になっているということです。

飼い主のしつけが一貫していない

ある時は犬が吠えたから、散歩に行ったりおやつをあげたり、ある時は犬が吠えても散歩に行かなかったり、おやつをあげない。

このようなダブルスタンダードの状態では犬は、「吠えていればもらえるのは分かっている。飼い主が折れるまで吠えよう」となります。

犬は過去の経験から学ぶことが出来る上に、人間とともに様々な労働が出来るくらい高い知能を持っていて、情緒もずる賢さもしっかりとあります。

しかし、言葉で説得することは出来ません。

そのため、こちらも改善には長い時間が掛かるでしょうし、言うことを聞いてくれない人に犬が苛立つ場合もあります。

飼い主一家の1人がしっかりとしつけているけれど、他の誰かが犬を甘やかしたりして、ねだられるままにおやつをあげている場合もダブルスタンダードです。

吠える犬に効果的な無視を使ったしつけ方

しつけのダブルスタンダードをやめる

まず、無視をする前に、しつけ方や方針を一致させます。

家族がたくさんいる家庭でも話し合って、しつけのやり方や接し方を決めて下さい。

1人が甘い顔をすると、犬はその人を覚えますし、「吠えてれば、人間が根負けしていいことがある」と学習したままです。

犬が成功事例を重ね続けていることと甘やかしている人がいる限り、無視ではやめません。

犬に甘い顔をせず、メリハリを大切にする。

犬は人をよく見ています。

現在では犬はテレビを見ることが出来ることも分かっています。

ほとんどはちょっと見た後、そっぽを向くことが多いようですが。

そんなテレビを見ることも出来る犬が周囲の人間の力関係の他に、言葉は悪いですが、自分に甘い人間を見つけることは簡単なことです。

「ちょっとくらいはいいだろう」という気持ちで甘やかすと、犬の成功体験がまた1つ積み上がることになります。

犬に優しくして、仲良くしたいという気持ちは分かりますが、犬の甘えが際限なくエスカレートすることがあります。

たとえば、散歩の時間が最初は朝六時だったのに、気がつけば、朝の四時になっていたというケースもあります。

優しい人の優しさにつけこんで、要求がエスカレートをするというのは人間の社会でもよくあることですが、犬にもあることなのです。

そのため、犬と接する時はメリハリを大事にし、ダメなものはダメ、良いものは良いと、人間の子供を教育するように接します。

絆は一緒に遊んだりして作っていきます。

大切なのは、「あいつは俺の言うことはなんでも聞く」と馬鹿にされないことです。

自分が馬鹿にしている相手の言い分や要求を無視することは人も犬も同じですが、犬は世間体などがないので、もっと露骨です。

逆に、犬が飼い主が好きで、馬鹿にしていない場合、無視をされた時、ショックも大きく、「自分の何が悪かったのだろう?」と考え、「吠えるのがダメだったのか!」と思いつきます。

無視をする時、犬の存在を完全にないものとして扱う

充分に絆が出来、人に従う犬ならば、無視をしても効果があります。

この時、目を合わせてもいけませんし、犬を見ないことも大切です。

違う部屋に行くくらいが丁度いいです。

最初はずっと吠え続けることと思いますが、それは過去の成功体験があるからです。

ここは犬と人の根くらべです。

犬が今までの手法が通用しないことに苛立ち、荒れることもあるでしょう。

根くらべなので、仕方ありません。

まとめ

吠えることを直したくて無視をしたのに、直らないと悩む飼い主はとても多いです。

威嚇吠えなどの場合は無視よりも「吠えなくても大丈夫なんだよ」と教えたほうが効果的です。

要求吠えの場合に無視が有効なのです。

しかし、過去に犬のわがままを聞いている場合は吠え止まないこともあります。

吠えることを止めさせる方法に無視ではなくて、犬が要求吠えをする前に、犬の要求を叶えるという方法もあります。

要求を犬がする前に、要求を叶えるというわけです。

吠えることを直すための無視が成功する秘訣は、

(1) 飼い主と犬に信頼関係を構築する。

(2) 飼い主や人間側が犬に甘い顔をせず、つけこむ隙を与えていない。

(3) ケースバイケースというようなその場の流れのような対応の仕方をしない。

(4) ダブルスタンダードはせず、いついかなる時でも同じしつけと接し方を徹底する。

犬は空気を読めますが、飼い主がケースバイケースで対応をした理由までは察することが出来ません。

そのため、犬には飼い主が常に、ダメなものはダメ、良いものは良いとしっかりと教え込みます。

それでも、どうしても犬にねだられたので、おやつをあげたいという時は、お座りや待て、お手、おかわりなどをさせてから、ご褒美としてあげましょう。

散歩や遊びのおねだりも同様です。

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