犬の無駄吠えで悩んでいる飼い主は多いです。
鳴き声があまり大きくない子犬の時に無駄吠えがダメとしつけなかったせいで、大人になった頃に声が大きくなり、近所迷惑に発展するというパターンがとても多いです。
他には運動不足でエネルギーが有り余った犬が吠えることでエネルギーを発散している場合もありますし、ストレスの場合もありますし、飼い主と犬の主従が逆転している場合もあります。
原因がなんであるにしろ、吠えることはいけないことと教えなければいけません。
その1つの方法にお酢を使った方法がありますので、使い方をご説明します。
お酢の使い方
(1) お酢を水5倍で薄め、霧吹きに入れます。
(2) 犬が吠えたら、鼻先にシュッと霧吹きを掛けます。
(3) 吠えたら、嫌な思いをすると犬に学ばせます。
吠えたら酢水が掛かるという罰を与える方式です。
人間がお酢を吹きかけたということを悟られないようにすると、天罰方式といわれる方法になります。
効果には個体差があります。
すぐ吠えなくなる犬もいますし、1ヶ月後に効果が出た場合もあります。
お酢を掛け続けたら、部屋の中にお酢の臭いが残り、犬がお酢の臭いに慣れてしまったり、逆にお酢が好きになり、酸っぱい食べ物を食べるようになったということもあります。
このお酢を使った方法は犬がかんきつ類や酸味といったものを嫌うから、刺激を与え、嫌な思いをさせるという考え方になります。
犬は酢やかんきつ類を摂取しても健康に影響はないので、取り入れられています。
実際は犬が普段、酸味に触れていないから慣れていないだけですから、慣れてしまえば効果はなくなります。
お酢スプレーの効果がないケース
犬が運動不足
運動が充分で飼い主によく従う犬は穏やかなことが多いですから、吠えることが減ります。
運動不足の犬は体のエネルギーをなんとか発散させようと吠えるのです。
犬は運動をしたいという衝動を抑えられないので、いくらしつけても直りません。
逆に、家や家具を破壊するや脱走といった別のトラブルが発生する可能性もあります。
犬がリーダーになっている。
リーダーとなった犬は自分の群れや縄張りを守るために吠えます。
逆に言えば、人間がリーダーとして機能していれば犬は無駄に吠えることが減るのです。
一部の例外を除き、多くの犬種では人間に従う犬が選抜され交配されています。
しかし、人間が不甲斐ないと犬は群れを守るという本能からリーダーとなります。
犬の価値観ではリーダーがいて統率がとれ、一致団結している群れでの生活が幸せであり当然なのです。
理由はリーダー不在の統率されていない群れでは狩りが出来ず、飢えるしかないからです。
人間は犬のリーダーに従い、群れで暮らすというこの習性を利用して犬を飼っているので、現在の犬にも本能として引き継がれています。
リーダー気質じゃない犬がリーダーになるので、負担は大きく、ストレスから無駄吠えをすることが多くなります。
犬がリーダーとなっている場合、犬が吠えるのは当たり前ですし、人間がリーダーである犬に従わないほうがおかしいのです。
縄張り意識が強い
去勢をしても人間がリーダーであったとしても、犬の中には縄張り意識が強いものがいます。
犬にとっての縄張りは食料の確保をするための狩り場であり、他の群れや存在が侵入するということは狩り場を荒らされ、食料を確保出来ずに飢えるリスクが高まることを意味します。
家庭の犬はエサを狩りで入手する必要がなくなっても縄張りの本能が強いと野生の犬のように家を守ろうとするのです。
このような犬の場合、犬から家の外を見えないようにするといった対策をしたほうが早いです。
夜中に、家の外を歩くねずみやその他の動物の声に反応し、吠えていることもあります。
恐怖や不安
恐怖や不安が強い犬は自分の身を守るために吠えて、「近寄るな。来たら、噛むぞ」と警告をしています。
お酢のスプレーを掛けるよりは恐怖や不安の対象を取り除いたり、対象は怖いものではないと教えたほうがいいです。
まとめ
お酢スプレーを使っての無駄吠え対策の方法は、吠える犬にお酢で薄めたスプレーを鼻先に吹きかけ、吠えることをやめさせるというシンプルなものです。
吠えたら、罰を与えられるということを犬に学ばせ、お酢の臭いや酸味で犬を怯ませます。
お酢は犬の体にとって特に問題はありません。
お酢を嫌いな犬はすぐに吠えることをやめる場合もあります。
大切なのはお酢がキッカケとなり、犬が「人間は自分が吠えることを嫌がっているから、やめよう」「吠えると、嫌な目に遭うからやめよう」と思うことです。
しかし、酸味に慣れ、お酢が大好きになる犬もいますし、最初からお酢を気にしない犬もいます。
つまり、個体差が大きいのです。
それに、原因によってはお酢のスプレーを掛けるという単純なもので解決は出来ません。