多頭飼いをしている方の中には犬が食事の時に喧嘩をして困るという方がいます。
犬にとっての最大の関心事は食べることですから、大抵の多頭飼いの喧嘩は食事の時に起こります。
キッカケは他の犬に床に落ちたカリカリ1粒のご飯を横取りされ、以後、食事の度にその犬を攻撃し、自らのご飯を守ろうとすることもありますし、食後に何故か喧嘩を始めるという家庭もあります。
どうしたら、ご飯の時の喧嘩をやめさせることが出来るのかを解説します。
犬が喧嘩をやめるまでご飯を与えない
まず、犬を落ち着かせる必要がありますが、お座りがきちんと出来る犬であることが大前提です。
お座りをさせ、犬たちが落ち着くまで待ちます。
落ち着いたら、たくさん褒め、「落ち着く=いいこと」と犬に学習させてから、ごはんをあげます。
これで、「落ち着く=ごはん」という学習も出来ます。
お座りがうまく出来ないと興奮がなかなか収まらないので、きちんとお座りを教えましょう。
唸ったり、吠えた場合、「ダメ!」と叱ります。
平日の忙しい時間だからと妥協してしまうと、犬は問題行動を繰り返します。
大切なのは、「喧嘩をしていてはご飯をもらえない」「唸ったり吠えてはいけない」ということを学ばせることです。
妥協した中途半端な教え方では、「喧嘩をしていてもご飯をもらえる方法があるから大丈夫」「唸ったり吠えても怒られない時があるから、大丈夫」と困った考え方をされてしまいます。
逆に、喧嘩を早く止めるために、ご飯を早々に渡してしまうと、犬は、「喧嘩をすればエサをもらえる」と学習し、エサ欲しさに意味なく喧嘩の演技を始める場合もあります。
犬がご飯を食べる場所を分ける
人間は「ウチの犬は食い意地が張っている」などと言いますが、テレビも見ないし、外にも自由に行けない犬にとって食事は最大の関心事ですから、食べ物の喧嘩も熾烈を極めます。
そのため、朝の忙しい時間にしつけをする時間がないという場合は、犬同士の食べる場所を分けましょう。
お互いの犬が食べていることが気にならないくらいの距離を取るのが理想です。
どうしても酷い時は、リードを使って、行動を制限しましょう。
まとめ
犬がご飯の時に喧嘩をするというのは多頭飼いをする飼い主さんが多く抱える問題です。
リーダーである飼い主に挑むような喧嘩ではなく、犬同士の喧嘩の場合、日常での遊びも入っているので、目くじらを立てる必要はありませんが、食べ物が絡むと深刻な状態になります。
1頭が興奮してしまうと、残りの犬も興奮してしまうので、飼い主は毅然としながら、落ち着いた態度を貫き、ご飯を与えず、犬たちの興奮を抑え、落ち着かせることが大切です。
このしつけがうまくいかない場合は、お互いが気にならないように離れた場所でご飯を与えたほうが喧嘩をせずに済みます。