トイレのしつけもうまくいって、何事もなく日々を過ごしていたのに、ある日、急に犬がトイレをできなくなったという飼い主さんは多くいます。
老齢で、膀胱が小さくなった上に尿意も感じ辛くなったという場合は仕方がないことですが、まだまだ若い犬の場合は何かしらの原因があるものです。
対処するには犬がトイレをできなくなった原因を知ることからはじめましょう。
目次
犬がトイレをできなくなった理由
(1) 病気や怪我
関節や足を痛め、トイレまで行けないや膀胱の病気かもしれません。
老犬ならば、認知症の可能性もありますから、動物病院で一度、診察をしましょう。
(2) トイレに変化があった
トイレの位置や角度が変化すると、神経質な犬や変化が気に入らなかった場合、別の場所で用を足すようになることがあります。
他にも、トイレが汚い、エアコンの風が気に入らない、たまたま、トイレの横で殺虫スプレーを使い、トイレに臭いがついたことが原因になっていることもあります。
もし、変化を元に戻せるようなら、元に戻します。
それが出来ない場合はもう一度、始めからトイレトレーニングを行います。
(3) 引っ越しなどで環境が変化。
環境の変化に対応出来ないと、トイレを失敗してしまうことがあります。
他には、トイレの場所が分からないという理由もありますから、トイレの場所を教えるところから、始めましょう。
(4) 構ってほしい。
犬が粗相をした時、人間が、「駄目でしょー。もう」などと言うと、犬は構ってもらえたと喜んでしまいます。
用を足したとしても人形のように何の反応もしてはいけません。
犬が部屋から出たり、用を足した場所から離れた時に掃除を済ませます。
犬が人間に遊んでもらえない、構ってもらえないという欲求不満からの行動の可能性があるので、忙しくてもボール遊びなどで一緒に遊ぶ時間を作りましょう。
構ってほしいという問題は、飼い主が働いて留守にして、犬が1人で留守番をしているような家で多いです。
例外はありますし、犬種によっても違いますが、犬は長く生きても20年くらいです。
人間にとってはたかだか10時間でも犬にとっては人間が思っている以上に時間を長く感じているものと思われます。
(5) 排せつ物の臭いが残っている。
おもらしをしたあと、掃除をしても少しでも臭いが残っていると、犬はそこがトイレの場所だと思い、用を足し続けます。
徹底的に掃除をし、臭いを消しましょう。
ただ、人間が用意したトイレが、犬にとっては寝床のように見えてしまい、トイレと認識出来ずに、用をしないということがあります。
これは、穴倉や少し穴が掘られて窪んだ地面がリラックス出来るという犬の習性によるものです。
この場合は犬が用をしたくなるようなトイレを見つける必要があります。
(6) マーキング
室内でもマーキング行動をしてしまうことがあります。
避妊と去勢手術でマーキングをしなくなる犬がほとんどですが、まれに手術をしてもマーキングしてしまう犬はいます。
生理現象なので止めることは難しく、部屋の中は出来るだけきれいにし、汚れてもよいものだけを置きましょう。
本棚などは汚れてもいい素材で防ぎ、本へのダメージを防ぎましょう。
(7) 反抗期
生後6ヶ月から18ヶ月は犬の反抗期です。
飼い主への反抗として、わざとやらないのです。
トイレの場所できちんと出来た場合、いっぱい褒めてあげましょう。
(8) トイレの場所が悪い
ケージの中に寝床とトイレを設置しているお宅は多いです。
子犬の時は良くても自我が芽生えた成犬になったら、嫌がることがあります。
人間にたとえれば、トイレで寝るようなものだからです。
本来の犬にトイレで寝るという習慣はありません。
この場合、トイレの場所を変えれば、すぐにおもらしはなくなります。
犬がトイレを出来なくなった時に飼い主に出来ること
(1) 絶対に怒らない
犬の知能では、「この場所でトイレは駄目」との理解は出来ず、「自分はおしっこをしてはいけないんだ」と理解します。
このため、排せつを我慢してしまうようになります。
(2) 原因を探す。
できなくなった原因によって改善方法が違います。
(3) きちんと出来た時はたくさん褒める。
ちゃんと出来た時はたくさん褒めてあげます。
まとめ
ある日、突然、犬がトイレをできなくなったということは多くあります。
若い犬ならば、反抗期の時もありますし、構ってほしい、病気ということもあります。
中には、犬がトイレをしている最中に、トイレの近くで物が落ちてしまい、犬がトイレの使用に抵抗感を抱くようになったということもあります。
原因によって、対処法は様々なので、しっかりと原因を見つけることが、改善への第一歩となります。
もし、トイレでできなくなったとしても焦らずに、直していきましょう。