ミニチュアシュナウザーはドイツ原産の小型犬です。
可愛らしい見た目と小さな体で飼育を始める人も多いと思いますが、しっかりと犬種の歴史と特徴を知ってから飼わないと痛い目を見るかもしれません。
どのようにしつけを進めていけばいいのでしょうか。
ミニチュアシュナウザーの性格としつけ方
ミニチュアシュナウザーの基本的な性格は飼い主には従順、聡明、恐れ知らずですが警戒心が強い、活発で友好的というものです。
日本やアメリカではテリアグループに分類されますが、テリアの血統は入っていません。
しかし、ドイツにて農場のネズミなどの害獣を駆除や追い立てたり、吠えたてたりとテリア種の犬と似たり寄ったりの仕事をしてきました。
元々、吠えることと噛むことが仕事だったので、きちんとしつけないと無駄吠えや噛み癖が出るかもしれません。
頑固な性格なので、しつけには時間が掛かるかもしれません。
小さな物音にまで反応して、吠えるかもしれません。
吠えたら困るという家には向きません。
愛玩犬とは違うので、毎日、ある程度の運動時間を確保しないと噛み癖や無駄吠えといった問題行動へと繋がります。
インドア派の飼い主には向きませんし、小型の害獣駆除を専門としてきたということなので、赤ちゃんがいる家にも向きません。
活発に活動させなければいけないので、1日中ケージの中で留守番をさせなきゃいけないという飼い主には向きません。
可愛らしい見た目をしていますが、家庭を選ぶ犬です。
健康面では遺伝的に眼病になりやすいので、注意が必要です。
ミニチュアシュナウザーのトイレ、噛み癖、無駄吠えのしつけ方
トイレ
基本的に、長時間留守番をさせているような家庭では犬のトイレや問題行動に悩む可能性が高くなります。
犬も人も哺乳類なので、子供の頃はつきっきりで世話をされることで安定した情緒を発達させ、生活のルールを教えてもらうことで覚えていきます。
犬の場合は生後6ヶ月までは誰かがそばにいて面倒を見ることが理想です。
留守がちな家で犬にしっかりとトイレトレーニングをするためには、飼い主が家にいる時間はつきっきりで教えることに尽きます。
人も最初にトイレを使うためにトレーニングをするように、犬にもトイレトレーニングが必要です。
犬とトイレをケージから出します。
置く場所はケージの横で構いません。
犬がトイレをしたそうな素振りをしたら、トイレに連れて行き、排泄を促します。
トイレもケージから出すのは、犬が、「今はこんなに楽しいのに、ケージにまた閉じ込められたら嫌だ」という気持ちを軽減するためです。
犬は長時間、ケージの中に閉じ込められ、ストレスを毎日、感じていますから、トイレの度にケージの中のトイレに戻したら、犬は排泄に抵抗感を持つ可能性があります。
これを繰り返すことで、犬は、「排泄をしたくなったら、トイレへ行く」「排泄はトイレでする」というルールを学習します。
ただし、しつけが出来る時間は少ないので、時間が掛かることは覚悟しましょう。
噛み癖
ミニチュアシュナウザーは害獣駆除の歴史から、噛み癖を持つ犬も少なくありません。
噛まれたら、「痛い!」と大きな声を出して叱る、そのあとは無視するもしくは噛んでもいいおもちゃを与えることを繰り返します。
頑固な性格のミニチュアシュナウザーは叱ったくらいでは効かない場合もありますが、こちらは噛まれたら、鼻の穴を塞ぎ、犬を息苦しくさせることで、犬に口を開けさせます。
これは場合によっては体罰になるので、最後の手段にしましょう。
子犬の頃は歯が生え換わる時期にはより噛みたくて溜まらなくなります。
これは犬にとって自然なことなので、噛んでもいいおもちゃを渡します。
その時々で、犬も噛みたいものが変わるので、複数の堅さのものを用意出来るといいですね。
無駄吠え
ミニチュアシュナウザーは無駄吠えが当たり前という人もいるほど、吠える犬です。
歴史的にみても吠えることが仕事だったからです。
子犬の頃に留守番などで1匹でいる時間が長いと不安感が強まり、吠えることが多くなることがあります。
その場合はまずは信頼関係を作り直すことが大切です。
それ以外では、犬が吠えたら、「ダメ!」とキツく大きな声で叱ります。
犬が吠えるのをやめたら、たくさん撫でて褒めてあげます。
先天的に吠えやすい犬種ですから、無駄吠えを抑えることは出来ても完全に直すことは出来ない場合があります。
しかし、無駄吠えをする度に叱らないと、噛むという行為に発展することもあるので、決して叱ることをやめてもいけません。
たくさん運動をさせてストレスを軽減させると、無駄吠えが減ることがあります。
まとめ
ミニチュアシュナウザーは小型犬ですが、家庭を選ぶ犬です。
見た目が可愛いからとよく調べずに飼い始めた方は根気強くしつけを続けるしかありません。
無駄吠えについては即効性があるといわれるしつけ方は、犬にとって負担になることがあるので、別の問題行動を引き起こすリスクもあるので慎重にしましょう。
頑固な性格の犬なので、しっかりと主導権を握らないと、犬にとって都合の良い行動を飼い主がやらされることになりかねません。