フレンチブルドッグはかつて大流行し、2000年代頃からまた人気が出てきた犬です。
鼻がペチャと潰れた顔立ちに、コウモリを連想させる大きな耳が可愛らしい犬ですが、反面、しつけに悩む方は少なくありません。
どのようにしつけを進めればいいのかをお伝えします。
フレンチブルドッグの性格としつけ方
基本的な性格は遊び好き、おおらか、溌剌、愛情深い、忍耐強い、優しい、警戒心が強いといったものですが、頑固な性格をしているものもいます。
社会化期である生後2ヶ月から3ヶ月に多くの場所に連れて行き、多くの人や犬に可愛がられることで成長しても人見知りせず、社交的に過ごすことが出来るでしょう。
力が強いので、幼児は押し倒される可能性があるので、幼児がいる家庭にはおススメしません。
ブルドッグを元に、パグやテリア種を交配して誕生した犬です。
吠えることも仕事の内だったテリアの血統が入っているので、無駄吠えのリスクは少々高い傾向にあるでしょう。
頑固な性格をしているので、しつけが進まないこともあるかもしれませんが、フレンチブルドッグのペースで進めていきましょう。
ヘルニア、白内障、聴覚障害、甲状腺異常、脊髄疾患になりやすい傾向があります。
麻酔に弱いパグの血統が入っており、フレンチブルドッグもその特徴を引き継いでいます。
去勢避妊手術、出産、高齢での手術はリスクがありますから、判断は慎重にしましょう。
フレンチブルドッグのトイレ・噛み癖・無駄吠えのしつけ方
トイレ
犬を長時間、1匹だけで留守番させているような家庭ではトイレに限らず、生活のためのマナーを教えてもらう機会がないので、どうしてもしつけは全般的に遅れます。
特に、トイレトレーニングや無駄吠えに悩む人は多い傾向にあります。
犬をケージの中に入れておいてもトイレは覚えないので、まずは犬とトイレをケージの外に出します。
これはケージが犬にとって、閉じ込められる怖いものと記憶している可能性があり、その状態でケージの中のトイレに連れていくと、トイレを我慢することがあるからです。
外に出した状態で犬と遊んだりして、犬が排泄したくなるまで待ちます。
排泄したそうな素振りを見せたら、トイレに連れて行きます。
犬は驚いて、排泄をしなくなるかもしれないので、その場合はまた遊ばせます。
また、犬はトイレに行きたくなるので、連れていき、排泄させます。
排泄をするまで、繰り返します。
飼い主が家にいる時は犬とつきっきりで遊んだり、面倒を見たりしてトイレへ行くタイミングを逃さないようにします。
時間が掛かることを覚悟して下さい。
噛み癖
フレンチブルドッグはテリアという猟犬、ブルドックという闘犬にパグという愛玩犬の血が混ざった犬種です。
噛むことが仕事の犬の血が混ざっているため、噛み癖が強いものもいることでしょう。
他にも、間違ったしつけで手に恐怖心を植え付けた、手をおもちゃにして遊ばせていたところ、犬が手を噛むようになった、歯が生えるので痒いという理由があります。
噛み癖の原因によってしつけ方は様々です。
犬の顔を抑え込むといったしつけは誤りですから、やめます。
犬には手は怖くないと理解してもらうために、犬の体を撫でて、恐怖心を取ります。
これで、次第に手へ噛むことはなくなるでしょう。
勿論、噛んできたら、「ダメ!」と大きな声で強くキツく一言だけ叱ります。
その後、犬から離れ、無視します。
人間の手をおもちゃと思っている場合は、犬が遊びたがっている時は噛まれてもいいように、革の手袋をつけて下さい。
犬の遊びは噛むが基本なので、最初から手をおもちゃにするような遊び方はしないほうが無難です。
犬が噛んできたら、「ダメ!」と大きな声で強くキツく一言だけ叱りますが、犬が離さない場合は、犬の鼻を指で塞ぎ離します。
その後は犬に背を向け、無視します。
しばらくしたら、噛んでもいいおもちゃを渡します。
おもちゃより手のほうが噛み心地が良いと犬が感じる場合、おもちゃに興味を抱かない可能性もありますが、おもちゃを動かしたりして興味を頑張って引いて下さい。
もしくは、分厚い手袋にビターアップルやわさびや唐辛子をつけ、手=噛むと危ないものというのを犬に知らせます。
普通は変な臭いがして噛まないことが多いと思いますが、犬によっては関係なく噛もうとします。
健康に害はないので、この時、わざと噛ませても構いません。
犬の歯が生え換わっている時はどうしても噛みますから、噛んでもいいおもちゃをたくさん与えます。
犬が噛みたそうにした時にすぐにおもちゃを渡します。
犬が家具などを噛んでいる時も、「ダメ!」と叱り、噛んでもいいおもちゃを渡します。
人に噛みつく場合も、「ダメ!」と叱り、噛んでもいいおもちゃを渡します。
噛み癖を直すにも長い時間が必要です。
無駄吠え
テリアの血統が入っているので、無駄吠えしやすい傾向はあるでしょう。
留守がちの家で飼われている犬は、吠えてはいけないということを教えてもらう時間が少ないので、吠えやすい傾向にあります。
他にも、留守番ばかりで飼い主との関係が上手く作れず、不安になりやすく、そのため無駄吠えをするようになってしまった犬もいます。
犬や人といった哺乳類は幼少時、つきっきりで誰かに世話をされることで健全な精神や肉体を発達させていくので、子犬だけでの長時間の留守番はおススメしません。
特に、ケージで1匹で長時間いることはストレスにもなり、問題に拍車を掛けます。
無駄吠えを改善するためには、運動や遊びで犬のストレスをとり、信頼関係を構築した上で、犬が吠えたら叱ることを繰り返します。
犬が吠えて、飼い主の声も聞かない場合は大きな音を出して驚かせます。
静かになったら、たくさん撫でて褒めてあげます。
たくさん褒めるのは、驚いたことで犬が抱いた恐怖心を和らげる効果もあります。
まとめ
フレンチブルドッグの性格は多くの人に受け入れられやすいものですが、生後2ヶ月から3ヶ月の社会化期に多くの人に可愛がられないと、人見知りをするようになる場合があります。
生活をする上では顔のしわにゴミが溜まりやすいので、こまめなお手入れが必要です。
放っておくと、臭ってしまいます。
どんな犬でも当てはまりますが、長い時間、ケージの中で留守番をさせていると問題行動を起こしやすくなります。
人間側が犬の習性と生態、本能を理解し尊重することで、犬は人間が作る生活のルールに従うことが出来ます。