ある日、それまでとはきちんと決められたトイレで排せつをしていたのに、ある日、全然、違う場所に排せつをするようになってしまった。
こういう悩みを抱える飼い主は多くいます。
どのようにしたら、今まで通りのトイレで排せつをしてくれるでしょうか?
目次
違う場所で排せつをしてしまう原因
マーキング
縄張り意識が強い場合、室内でもマーキングしてしまうということがあります。
マーキングをした犬に去勢をしたとしても、マーキング癖が残ることがあります。
今までのトイレが嫌になった。
トイレで排せつをしている時に嫌なことがあって、嫌になったということもあります。
他には、トイレと寝床が一緒になっている場合は、犬の成長とともに嫌がるようになることがあります。
これは、犬にトイレと寝床を一緒にするという習性がないため、成長とともに自我が芽生え、嫌がるようになったのです。
この場合はトイレの場所を変えると、すぐに直ることがあります。
トイレが汚い
犬の中には清潔さにこだわるものもいます。
人間に構ってほしい
家に赤ちゃんが生まれたり、飼い主が仕事で多忙になったりすると、犬にストレスが溜まります。
そんな時、ストレスでトイレとは違う場所で排せつをした時、人間に構ってもらえたという経験をした場合、この体験が元となり、トイレ以外で排せつ=人間に構ってもらえると思うことがあります。
つまり、やきもちです。
病気
病気により、自分の尿意に気付かなかったり、緩くなることがあります。
反抗期
人のように、犬にも反抗期があります。
子どもの時期が終わり、自分の力を示したり、群れの中の自分の順位を上げようと反抗をしたりする時期です。
違う場所で排せつをしてしまった時の対応
全ての原因に共通した基本的な対応
犬を絶対に叱らない。
犬を叱ると、犬は排せつ自体が悪いことと考え、我慢したり、飼い主が見ていないところで排せつをするようになります。
そのため、絶対に叱ってはいけません。
排せつをした場所を掃除する
臭いを残してはいけません。
ペットの糞尿の臭いを消すことが出来る消臭剤を使って、臭いを徹底的に消します。
違う場所で排せつをしそうになったら、トイレに誘導する
犬を観察し、排せつ前、犬はどのような仕草をするかを知っておいて下さい。
排せつの素振りをしたら、トイレに連れていきます。
トイレで排せつが出来たら、褒める
おやつをご褒美にしてもいいので、トイレで排せつをすると、良いことがある、楽しいことがあると思ってくれたら、トイレでするようになります。
原因別の対応
マーキング
犬をよく観察し、足を上げる寸前で、おもちゃなどで気を逸らしましょう。
マーキング中やマーキングが終わった後に叱ってはいけません。
犬が排せつ=悪いことと理解する可能性があるからです。
そのため、マーキング前に犬を止め、トイレに誘導します。
今までのトイレが嫌になった。
トイレの近くで殺虫スプレーや香水などを使って、トイレに臭いがついたり、排せつ中に大きな音がしたなどといった原因が考えられます。
人間にとっては大したことがなくても犬にとっては不快だったのです。
基本的に、トイレに臭いがついているのなら、洗い、臭いを取ります。
寝床とトイレが一緒になっていて、犬が習性で嫌がっている場合はしつけでの矯正は時間が掛かります。
もし、出来るのならば、トイレをもう1つ違う場所に用意するか寝床とは違う場所に移動させましょう。
それが無理なら、犬が排せつしそうになったら、トイレに誘導し、うまく出来たら、褒めたりご褒美をあげます。
トイレが汚い
こまめに掃除をすれば、解決するはずです。
人間に構ってほしい
トイレの再しつけを行いますが、犬と充分に遊んだりするなどコミュニケーションの時間を設けます。
犬にしてみれば、家族があまり自分に構ってくれなくなり、家族から無視されたような気持ちになって、心細くなったのです。
人間の社会でも構ってほしくて、SNSにわざと不愉快な書き込みをしたり、奇妙な投稿をしたりして、注目を集めようという人間がいますが、それに近いものかもしれません。
病気
病院での治療をします。
しつけで直そうとせずに、病状によってはオムツの着用も考えましょう。
反抗期
反抗期がいつかは犬種によって個体差があります。
小型犬種などでは早くて生後4ヶ月から6ヶ月、大型犬では9ヶ月から12ヶ月の間に出てきます。
長い場合は1年も続きます。
地道にしつけていきます。
まとめ
犬がトイレとは違う場所で排せつをするのも何かのサインです。
犬の健康かもしれませんし、精神的なことかもしれませんし、成長の証かもしれません。
犬が何を訴えて、トイレとは違う場所で排せつをするようになったのかをしっかりと考えて、向き合ってみましょう。
とにかく、問題行動さえ解決すれば全て丸く収まると思っている飼い主がいますが、根本的な原因が解決しない限り、違う問題行動で悩むだけです。