お座りは全てのしつけの基本ですが、なかなか覚えないと悩んでいる人も多いです。
お座りが出来るようになれば、犬の興奮も鎮めやすくなりますし、いざという時もお座りをさせることでトラブルを防ぐことも出来ます。
どうしたら、お座りが出来るようになるのかを解説します。
お座りを覚えない時は最初にアイコンタクトを覚えさせる
まずは犬と飼い主との間に信頼関係を築く上でもアイコンタクトを行います。
元来、犬の世界では目を合わせることは喧嘩を意味しますが、アイコンタクトが出来るようになると意思疎通がしやすくなります。
アイコンタクトは飼い主が犬の名前を呼んだら、犬が飼い主の目を見ることが理想です。
それでは、やり方です。
(1) 犬の名前を呼び、ごほうびをあげます。
名前=いいことがあると結びつける段階なので、「太郎! ダメ!」と名前を呼んで叱りつけるようなことは絶対にしないで下さい。
犬の名前を飼い主が呼ぶ=いいことばかりと犬が思わなければ、失敗です。
ごほうびをあげてから、「太郎」と呼んでも犬は名前を覚えませんので、犬の名前を呼んだら、ごほうびを徹底します。
犬の名前を呼んだ時は叱らないというルールは犬の一生涯徹底して下さい。
(2) 犬がそっぽを向いている時に、飼い主が名前を呼ぶ。
犬は名前を呼ばれる=ごほうび=良いことがあるとしっかりとインプットしたら、次は犬がそっぽを向いている時やダラダラしている時に犬の名前を呼びます。
犬が飼い主のほうを見て、目が少しでもあったら、素早く褒め、おやつをあげます。
名前を連呼しても犬は来ない時は来ないので、何回も呼ぶことはやめます。
名前を呼んでも向かない時は、犬と人間がたまたま目が合うまで待ちます。
偶然に頼った訓練になりますが、犬が人間と目を合わせるといいことがあると学習するまでの間だけです。
犬が人と目を合わせるといいことがあると覚えたら、犬が人にちゅうもくすることになります。
そのため、お座りも教えやすくなるはずです。
アイコンタクトの訓練はまだまだ続きますが、ここではお座りを主眼に置いているので、省略します。
お座りの教え方
おやつを使ったやり方
(1) 犬が空腹状態の時に行う
おやつを使うからです。
(2) 手にごほうびとなるおやつを持つ。
犬に飼い主の手の中にはごほうびがあると教えます。
(3) おやつを持った手を犬の鼻先に見せ、上にあげる。
お座りを教える上での最大の難所です。
慣れていないと、おやつを持った手を上げる位置などが微妙にずれてしまうことが多いからです。
手の位置が丁度いい位置の場合、犬は首を上げます。
この態勢は犬にとって辛いので、腰を落とし座るはずです。
この時、すかさず、お座りと言い、おやつをあげます。
犬に座ったら、「お座り」と言われ、おやつをもらえるという風に学習させます。
犬がお座りを覚えない場合は、(3)の段階で腰を下に押して座らせることも多いですが、犬が反発し、押し返すこともあります。
これは腰を何故押されているのか犬に理解出来ないからです。
おやつを使わないお座りの教え方もあります。
(1) 犬ののどの付け根の辺りを軽く後ろに押しながら、犬のおしりを軽く抑え座らせます。
(2) 座らせた瞬間に、「お座り」と言い、犬がしている姿勢と「お座り」という言葉を関連付けさせます。
(3) ご褒美に褒めて、おやつをあげます。
ご褒美をあげることでお座りはいいことがあると覚えさせます。
やや強引な方法なので、力の入れようによっては犬が嫌がる可能性があるので、様々な方法をしたけれど、どうしても覚えないという時にやったほうがいいでしょう。
まとめ
犬の集中力は10分から15分ほどしか持たないので、1回のしつけもそれくらいの時間で終わらせます。
犬がお座りを覚えないのは犬がお座りのやり方が分からない、座る行為と「お座り」という言葉が関連付けられていない以外にも飼い主と犬との信頼関係の不足が考えられます。
信頼関係不足の場合、犬はお座りのやり方を覚えている可能性があります。
しかし、飼い主に従いたくないので従わないのです。
飼い主が犬と信頼関係を築いていれば、お座りをやってくれるでしょう。