「お座り」と犬に言ったら、自然と座るものだと思っている飼い主さんがいますが、それは違います。
犬が生後4ヶ月頃になったら、「お座り」を教えます。
「お座り」は待てや伏せなどに繋がる基礎的なトレーニングであり、とても重要なものです。
しっかりと、犬に「お座り」を教え、次のトレーニングへと繋げていきましょう。
目次
犬の「お座り」の教え方
(1) 飼い主と犬との間に信頼関係と主従関係がある。
まず、大前提として、飼い主が犬に尊敬されていなければ、教え方がいくら良くてもお座りはしてくれません。
人間の大人だって、子どもの言うことを聞きたくないように、犬だって立場が下のものの言うことを聞きたくないのです。
(2) ご褒美のおやつやおもちゃを用意する。
最終的に、ご褒美がなくても出来るようにするのが目標です。
しかし、犬のモチベーションを上げたり、「お座り」を促すために最初はおやつを用意します。
(3) 犬の正面に立ち、おやつで気を引く。
おやつ欲しさに犬が立ち上がることもありますが、おやつを犬の頭上に持っていくと座ります。
犬の頭上にあるおやつを更に、犬の後方に持っていくと、座る確率が上がります。
もし、うまく座らなかった場合、おやつの位置が悪かったことが考えられます。
その場合は、しっぽを軽く引っ張り座らせます。
(4) 座ったら、すかさず、「お座り」と言い、大袈裟に褒め、おやつをあげ、撫でてあげます。
一瞬でも良いので、座ったら大袈裟に褒めます。
犬の「お座り」教え方のコツ
(1) 1回のトレーニングの時間は10分から15分
犬は10分から15分しか集中力が持ちません。
(2) 気長にやる。
早い犬は1日で覚えますが、教え方が良くても遅い犬は時間が掛かります。
覚えが早いか遅いかは犬の個体差もありますし、犬種にもよります。
そのため、諦めることなく続けることが大切です。
(3) 「お座り」が出来た時に大袈裟に褒めたり、撫でる。
おやつを見せた時だけ、お座りをするという犬は多いです。
それは犬にとって、お座りの報酬=おやつになっているからです。
最終的におやつをあげなくても、飼い主が褒めたり撫でることが報酬になるようにします。
そのため、徐々におやつをあげないようにしていきます。
おやつをもらえなくても、犬が褒められたり撫でられることが報酬になるようにするということです。
そのため、普段から意味なく撫でたり褒めたりしないようにし、褒める時は恥ずかしくなるくらい大袈裟に褒めます。
可愛いからと意味なく撫でたり褒めると、犬が、「こいつは自分にゴマスリをしてくるから、自分より格下だな」と考え、飼い主を下に見て、言うことを聞かなくなります。
犬社会では、群れやリーダーに貢献した(飼い主の言うことを聞いた)時だけ褒めるのが鉄則です。
(4) 散歩に行く前やエサやおもちゃを与える前に「お座り」をさせる。
これらのタイミングでお座りをさせることで、飼い主が主導権を握ることで信頼関係を確認することが出来ます。
なお、飼い犬が主導権を握るタイミングが多い場合、いつの間にか犬は人間の言うことを聞かなくなった上に、人間を馬鹿にするようになることすらあります。
まとめ
犬の「お座り」の教え方は色々ありますが、比較的苦労がなく出来るのは、おやつを使い、座るように誘導していく方法です。
しかし、大前提として、犬と飼い主の間に信頼関係があり、主従が明確になっていないと犬は言うことを聞きません。
そのため、飼い主には毅然さと穏やかさが必要なのです。
「お座り」は「待て」や「伏せ」の基礎となり重要なコマンドです。
その他にも、興奮した犬を落ち着かせる、リードの引っ張り癖を矯正するなど様々な場面で役に立つので、飼い主は根気強く「お座り」を教えましょう。