お散歩をすると、犬が引っ張ることで悩んでいる飼い主はとても多いです。
子どもにも犬とお散歩させてあげたいと思いつつも、引っ張るので危なくて出来ないという方もいるでしょう。
犬が何故、お散歩で引っ張るのかをお伝えします。
目次
犬がお散歩で引っ張る理由
(1) 犬が引っ張ってはいけないと知らない
犬に引っ張られている飼い主の中には、「いやー、やめてやめて」と長々と声を上げる方がいますが、犬には、「やったー。嬉しいー」と聞こえています。
基本的に犬は走る生き物なので、しっかりとしつけないと飼い主を引っ張り続けます。
(2) 運動不足
運動が大好きな犬だと、お散歩が嬉しくて走ってしまいます。
基本的にこちらもしつけで改善することは可能ではありますが、家具を破壊するといった別の問題行動に発展する可能性もあります。
(3) 犬がリーダーになっている
犬は群れのリーダーが先頭を走り、群れの仲間はそれに従うというルールがあります。
たとえ、犬が生まれた時から人間しか見たことがなかったとしても、犬にとってはそちらのほうが自然なのです。
理由は生まれつき、そのような習性を持っているからであり、人間はこの習性を使い、人間に従わせることで飼ってきたからです。
犬がリーダーになっている場合、犬にとっては人間がリーダーの犬に従うのが自然ですから、引っ張らないようにしつけても聞き入れてくれません。
犬がお散歩で引っ張る癖を治す方法
(1) リード選び
犬が引っ張るからと伸縮性のあるものや長過ぎるものを使用している方がいますが、これは引っ張ることをしない犬に使用するものです。
短いリードもNGです。
理想は犬が足元にいる時、たわむくらいの長さです。
(2) 主導権は人間が握る
犬がお散歩に行きたいと吠えた場合は吠えるのを止むまで無視するか犬に「おすわり」をさせてから、リードをつけます。
犬がリードを持ってきた場合も「おすわり」をさせます。
「おすわり」で主導権は人間にあると主張するのです。
(3) 家を出る時、飼い主が先に出る
群れの前を歩くのはリーダーですから、家を出るのも家の中に入るのもリーダーが最初です。
犬が家の外に出た場合は家の中に戻り、やり直しです。
犬が庭で飼われている場合でも家の敷地の外から出るのは飼い主が最初です。
(4) 犬が引っ張っても、飼い主は歩かない
犬が走り出しても飼い主は動いてはいけません。
中には腕が脱臼した方もいますが、今ではベルト型のリードも売っています。
「ダメ!」と短く叱り、しっかりと引っ張ることはいけないと伝えます。
リードをクイッと一瞬引っ張ることで更に飼い主の意思を伝えやすくしますが、リードを上のほうに引っ張るといった犬によっては伝わりやすいコツがあります。
叱っても効果がないという飼い主も多いですが、叱り方が下手な方も多いです。
人間の世界でも怒った時に怖い人と怖くない人がいて、怖くない人がいくら怒っても相手に効果がないことも多いですよね。
それと同じで、叱っても犬に分かってもらえないと嘆く人は迫力や気迫が足りないことが多いです。
犬は言葉が分からないので、雰囲気や態度で伝える必要があります。
迫力や気迫を意識して、「ダメでしょ! だから、引っ張るといけないのがどうして分からないの!?」と長々と言うのは間違いです。
犬は言葉で理解するのではなく、飼い主の態度で理解するので、「ダメ!」の一言に全ての迫力と気迫を込めます。
(5) 犬が引っ張らなくなるまで飼い主はその場に立ち続ける
叱ってもダメな場合は引っ張らなくなるまで、飼い主は耐え続けます。
根気と忍耐が必要です。
犬が引っ張った時に犬の顔が横を向き、走り辛くなるジェントルリーダーといった引っ張る癖矯正用の首輪が売っています。
(6) 犬が引っ張らなくなったら、犬とは反対方向へ歩き出す
犬が向かおうとした方向に歩くよりは、犬とは反対方向へ歩き出します。
犬が前へ出たら、再度、飼い主は止まり、反対方向へ歩き出します。
行ったり来たりを繰り返すことになるので、お散歩が全然進まない日々が続きますが、犬が分かってくれた頃に順調に散歩が出来るようになります。
犬は知能が良いとは言われますが、人間よりはないので、根気を大切にして下さい。
(7) 人間が行きたい方向へ行く
主導権は人間が握っているので、好きな方向へ進んで下さい。
お散歩中、犬は飼い主の動向を気にするくらいで丁度いいです。
リーダーの動向を群れの仲間が気にするというのは犬の群れでも当たり前のように行われています。
まとめ
犬がお散歩で引っ張る主な理由は3つです。
(1) 引っ張っていけないことを知らない。
(2) 運動不足。
(3) 犬がリーダーになっている。
走るのが大好きで、全力で運動不足を解消しようとしている犬の場合は、犬に引っ張ってはいけないことを教えつつ、ボール遊びなどで満たしてあげることが必要です。
走るのが好きな犬の中にはルームランナーも効果があるものもいます。
うまく乗せて走らせるにはコツがありますが、やってみる価値はあるでしょう。