ミニチュアダックスは日本ではとても人気がある犬種の1つです。
可愛らしい見た目をしていますが、猟犬という歴史から無駄吠えをしやすい性格をしていて、無駄吠えなどに手を焼く人は珍しくありません。
特に、人気犬種なので血統を無視した繁殖が行われ、無駄吠えの性格が強化されているものも少なくはないでしょう。
飼うにはややリスクが高いといえるミニチュアダックスですが、どのようにしつけをしていけばいいのでしょうか。
ミニチュアダックスの性格としつけ方
毛質によってやや性格が変わるのも特徴ですが、基本的な性格は遊び好き、溌剌、勇敢、頑固、献身的、利口というもの。
巣の中にいるアナグマなどを穴に潜って狩っていました。
その時に、吠えることでアナグマを追い詰めたり、自分の居場所を人間に教えたりするために吠えていました。
時々、「ウチのミニチュアダックスは吠えない」という人もいますが、犬にも個体差があるので吠えない犬も当然います。
しかし、無駄吠え問題に悩む人も多い犬種というのも事実です。
先天的に吠えやすいため、無駄吠えのしつけも抑えることしか出来ない場合がありますから、無駄吠えは困るという人は飼うべきではありません。
どうしても飼いたいという場合は、保護施設などから成犬をもらいうけましょう。
ちゃんとした保護施設なら、お見合いと称する同居期間もあるので問題行動に関して様子を見ることが可能です。
アナグマなどを狩っていた犬なので、ハイハイをする乳児や赤ちゃんがいる家には向きません。
アナグマを見たことがなかったとしても、ミニチュアダックスの中にはアナグマ的なものを狩りたいという衝動がある場合があります。
犬が人間を人間と認識出来るようになるのは、2本足で自由に動き回れるようになってからだという人もいるので、ハイハイする赤ちゃんとアナグマが犬にとってダブる可能性が大いにあります。
しつけに関しては頑固な性格なので、ヘソを曲げられないように相手のペースにある程度合わせましょう。
ミニチュアダックスのトイレ・噛み癖・無駄吠えのしつけ方
トイレ
週のほとんどを犬がケージの中で留守番ばかりしているような場合、トイレや無駄吠えといった問題行動が発生しやすくなります。
これは犬が長時間1匹だけなので、トイレや無駄吠えはいけないというルールを学ぶ時間が少な過ぎることやあまりにも長い時間1匹にさせ過ぎると、精神的に不安定になりやすいことが原因です。
一方で、犬が生後6ヶ月になるまでつきっきりで世話をすることが出来た飼い主の場合、問題行動に悩まされる人は少ないのが特徴です。
犬と接する時間が少ないという人は、自分の時間を削ってでも犬のトイレや無駄吠えなどのしつけをする必要があります。
トイレのしつけ方ですが、まずはケージから犬とトイレを出します。
トイレはケージの横に置いておきます。
トイレも外に出すのは犬が、「トイレをしたくなったら、ケージに閉じ込められる」と勘違いしないようにするためです。
犬がトイレをしたそうにするまで、一緒に遊んだりして待ちます。
犬がそわそわしたら、トイレに連れて行きます。
驚いた犬は引っ込んでしまうかもしれませんが、トイレの上で排泄をするまで遊んでは連れていくを繰り返します。
犬が完全にトイレを覚えるまでこれを繰り返します。
成長すると、自分のテリトリーでは頑なにトイレをしない犬もいるので、その場合はトイレの場所を変えます。
噛み癖
噛み癖は噛む原因によってしつけ方が違います。
犬が噛むようになったのには必ず理由があります。
鼻を掴むなどの間違ったしつけにより、手を怖がってしまっている場合、まずは手は怖いものではないということを教えないといけません。
犬の体を優しく撫でて、怖くないものということを教えます。
犬に手をおもちゃ代わりとして遊ばせていた場合は、手はおもちゃではないということを根気強く教える必要があります。
噛まれたら、「痛い!」など大声で叱ります。
悲鳴や驚きの声では効果がないばかりか、弱いものを攻撃するという犬の本能を刺激する可能性があるのでやめます。
犬が離れたら褒めますが、離れない場合は鼻の穴を塞ぎ、息苦しくさせて離させます。
体罰のような方法なので最終手段として行って下さい。
犬に手を噛んだら危険だということを知らせるために、豚皮などの分厚い手袋を手に嵌め、わさびや酢、唐辛子、ビターアップルなどを塗ります。
普通は臭さに警戒して噛まないはずですが、犬の口に入ったとしても害はありません。
刺激物は犬も慣れるので、しょっちゅうやらないようにして下さい。
子犬の頃の噛み癖は問題行動ではなく、歯が痒いからです。
噛んでほしくないものを噛んでいる時はきちんと、「ダメ」と叱り、噛み心地が違う複数のおもちゃを与え、噛んでもいいものとして与えましょう。
すぐには効果は出ないかもしれませんが、歯が生え換わり終わった頃に、噛んでもいいおもちゃだけで噛むようになります。
無駄吠え
吠えたら犬の正面に立ち、怖い顔で、「ダメ!」と強くキツく叱るを繰り返すことが基本のしつけ方です。
運動不足などの場合、ストレス解消のために吠え続けることもありますから、日頃から体を動かしましょう。
犬が留守番をする時間が長く、飼い主と一緒にいる時間が少ないと、犬のほうも飼い主のことを信頼出来る安心の飼い主ではなく、正体不明の謎の人と思っていることがあります。
その場合、正体不明の謎の人が叱っても警戒心を顕わにされるだけで効果はありませんので、絆作りから始めましょう。
信頼関係を作った後に叱っても無駄吠えが良くならない場合は、犬にストレスを掛けますが天罰方式があります。
犬の足元に金属製の灰皿など大きく響く音がするものを投げつけ、驚かせる方法です。
血統を無視した繁殖により、無駄吠えが止まらない犬が生まれている可能性が否定出来ない人気犬種ですので、天罰方式をしても効果がない場合があります。
それでも、叱らなければ悪化するだけですし、最悪、噛み癖に繋がります。
まとめ
ミニチュアダックスは可愛らしいので人気がありますが、人気があるゆえに無駄吠えに拍車が掛かっている犬が生まれている可能性も否定出来ない犬種です。
元々、無駄吠えしやすい犬種なので、正常な血統から生まれたとしても無駄吠えのリスクはあります。
先天的な理由での問題行動はしつけをしても完全に抑えることが出来ない場合があるので、飼ってみたいという場合はきちんとした保護施設から成犬をもらいうけたほうが無難です。
ちゃんとした保護施設なら、お見合い期間と称する同居期間があるので、どれだけ無駄吠えをするのかを確かめることが可能です。
すでに、成犬になっている場合は子犬ほど手が掛からず、分離不安症でもない限りは留守番をさせても問題がないことが多いので単身者にも向いています。