ブルドッグはかつて牛や熊と戦う闘犬でしたが、闘犬が禁止された1835年以降は改良され、温和で穏やかな犬になっています。
それでも、凶暴なイメージを持つ人もいるのはがっちりとした体と90年代に流行った漫画などの影響と思われます。
そんな温和で穏やかなブルドッグですが、しつけには手を焼いている人が少なくないようです。
しつけをする上では性格を理解し、その犬に合ったやり方を行う必要があります。
ブルドッグの性格としつけ
ブルドッグの基本的な性格は素直、強情、穏やか、冷静沈着といったものです。
おすわりといったしつけはやや覚え辛い傾向にあります。
性格は飼いやすいかもしれませんが、遺伝的な病気が犬の世界でトップクラスに多く、生活面にも注意点がいくつかあります。
手足が短いために犬かきは不得意なので、補助具なしに水の中にいれてはいけません。
口呼吸がメインなので余計な空気も飲み込み、最終的にはおならとして排出されるので、他の犬種を飼ったことがある人はおならの多さが気になるかもしれません。
暑さは苦手なので、涼しい環境で過ごせるように配慮してあげないといけません。
散歩は1日20分ほどと運動が苦手な人にも適していますが、力が強い犬種ですので、男性が散歩に連れていくことが重要です。
顔のしわにゴミが溜まるので、毎日掃除をしましょう。
放置すると臭くなります。
妊娠はしても出産の時、難儀する犬種ですので、出産をさせたいという飼い主は医師の指導の元行う必要があります。
強情な性格の上におすわりなどのしつけを覚えるのが苦手な犬種なので、ヘソを曲げるまで訓練をしたりせず、ブルドッグの様子を見ながら、進めていきましょう。
ブルドッグのトイレ・噛み癖・散歩のしつけについて
トイレ
トイレの問題は単身者や共働きといった不在がちな家で多く起こる問題です。
犬と触れ合える時間が少なく信頼関係構築が難しいのに、更に成長に合わせ、しつけもしなければいけないというとても難しい課題をこなさなければいけないからです。
トイレのしつけはケージに犬とトイレを入れている場合は、ケージから出し、犬がトイレに行きたくなったら、トイレに連れていくということを繰り返します。
これにより、犬に、「排泄はトイレでするもの」「排泄をしたくなったら、自分からトイレへ行くこと」という生活のルールを教えます。
飼い主が家にいる間は犬につきっきりでトイレのタイミングを窺って下さい。
ブルドッグはしつけを覚えるのが遅い犬種なので、なかなか覚えないかもしれません。
ある程度、成長すると犬も人と同じようにトイレの隣で生活をすることが嫌になるので、その場合はトイレを別の場所に移動させたほうが楽になります。
それは出来ないという人は、犬の習性に反する行いを強要する必要があるので、数ヶ月以上はトイレのしつけに悩むことになることになります。
噛み癖
子犬の頃はどうしても噛み癖が出てしまいます。
歯が生える時期ですので、痒いからです。
大切なのは、この時期に噛んでいいものと悪いものをしっかりと教え、噛んでいいものだけを噛ませることです。
犬が噛んではいけないものを噛んでいたら、「ダメ!」と叱り、噛んでもいいおもちゃを与えます。
歯が生え揃うまでは噛み癖に手を焼くでしょう。
しかし、根気強くしつけをすれば、歯が生え揃った頃には噛んでもいいものを噛むようになるでしょう。
間違ったしつけで手を怖がるようになり、噛み癖が出てきた犬もいます。
間違ったしつけとは犬が悪いことをしたら、犬の顔を掴んだりするものです。
この場合、まず手は怖くないものということを教える必要があるので、犬の体をたくさん撫でて、手は気持ちがいいものということを教えます。
こうすることで、犬は手への恐怖心が和らぎ、噛み癖が減っていきます。
ブルドッグは力が強いので、遊びのつもりで噛んでいても人間にはとても痛いものです。
遊びの最中に噛まれたら、「痛い!」と叱るように叫んで、犬を無視して部屋を出ます。
犬が噛んだら楽しい時間が終わると理解したら、徐々に噛まなくなっていきますが、これだけではめげない犬もいます。
そういう犬には、「痛い!」と叫んだあとに背中を噛み返したりと手荒な方法をする必要があります。
散歩
他の犬種より暑さに弱いので、涼しい時間帯に行きましょう。
見た目通り、体を動かすことは苦手で、散歩の時間は1日20分ほどで構いません。
しかし、散歩中に休みだし、動かなくなることもあるので、20分で終わらないことも多いでしょう。
従順ではありますが、マイペースな性格であることも尊重しましょう。
一度、飼い主が抱っこなどして帰宅すると味をしめた犬が再度、繰り返すこともあるので、犬が動かなくなったら、歩き出すまで待って下さい。
まとめ
ブルドッグは頑固ではありますが穏やかで温和な性格をしています。
しかし、力が強く、噛んだ時も力強いという欠点があり、力と体力のある青年期の男性がいる家庭に向いています。
きちんと、大人がそばにずっといることが出来るのなら、子供がいる家庭にも最適でしょう。
生活面ではいくつか注意があります。
顔の手入れは悪臭防止のためにもとても重要です。
暑さに弱いので、涼しい環境で過ごさせること。
散歩の時、立ち止まっても動き出すまで気長に待つこと。
おすわりやトイレのしつけは覚えるまでに時間が掛かる必要があるので、のんびりと進めていきましょう。